‘熊谷正寿が聞く!’ カテゴリーのアーカイブ

vol.3-4 選挙でニッポンの方向転換

test
(ゲスト)
弘兼 憲史さん (漫画家)
中田 宏さん (日本創新党 代表幹事、前横浜市市長)
(聞き手)
熊谷 正寿 (GMOインターネットグループ代表)
 
熊谷 今の日本に必要なのは、確固たる意志を持った政府、強いリーダーシップを持った政治家なんですね。
中田 そうですね、ここで日本の方向転換をしなきゃいけないと思っています。
僕が個人的に国会議員になりたいというのではなくて、日本が方向転換をするために選挙に出て、日本の政治を変えなくてはならないと思っています。
よく言うんですが、「手品で日本を変えられるんなら僕はすぐに手品の修行を始めますよ。」でも残念ながら手品では国は変えられませんよね。民主主義の国ですから、政治を変えるには選挙しかないわけです。そして国会と言う場所で議論をして自分の考えを打ち出していくしかないんです。
有権者のみなさんも、選挙にいかないことには日本を変えられないんですよ。どんなに文句をいっても、無関心でも、目をそむけても、結局皆さん自身が政治に参加しない限り、何も変わらないんですよ。
熊谷 中田さんたちが立ち上げられた日本創新党はメディアにはあまり取り上げられていないような印象を受けますが、何か理由があるんですか?
中田 理由は単純で、創新党にはまだ国会議員がいないからなんです。マスコミと言うのは、国会議員がいるか否かで、政党を報道に取り上げるかどうかを決める方針をとっているんですよ。
また、国会議員が5人以上いる政党には「政党交付金」というお金がもらえます。つまり国会議員が5人いると言うのは、その助成金が貰えるかどうかを決める基準にすぎないのに、なぜか政党を判断する基準になってしまっているんです。だから最近は新しい政党ができるときに、国会議員を5人そろえているケースが多いですよ。「なんであの人とこの人がいっしょにやってるの?」なんて言われながらも、5人が集まっているのは、お金ももらえるし、政党としてマスコミに取り上げてもらえるからです。

でも僕たち創新党は、そういうことではなくて、純粋に考え方が一致するメンバーでゼロからやっていこうじゃないかということで立ち上げた政党なんです。
裏を返すと、日本の政治は新規参入できない状態なんですよ。「新規参入できない」って日本のいろんな分野で見られる現象ですよね。その原因を作っているのが、「新規参入できない政治」なんです。
弘兼 よくね、街頭インタビューなんかで「総理大臣や政治家なんて、誰がやっても同じだ」っていう人がいるでしょう?でも、そんなこと絶対にないですよ。
実際、鳩山さんがやったら、ああなっちゃったじゃないですか!政治家、特にトップの政治家によって政治の内容がかなり変わりますので、自分たちでしっかりと政治家を選ぶことが大切ですね。

それと、ムードに流されないことも大切。よくわからないから、テレビや新聞でよく見かける人や政党に入れようというのではなくて、自分で考えて本当に自分が納得できる候補や政党に大事な一票を投じてほしいですね。
また、僕が一番懸念しているのは、いつも一つの新聞や、一つのテレビ番組だけをみているのは、危険だと言うことです。どのメディアの情報も、常にフェアな報道をしているわけではありませんから。できれば複数の新聞を読み比べ、テレビもいろんな局の番組を見比べるようにしましょう。そして自分なりの判断基準で、支持政党や候補者を選んでいただきたいですね。
熊谷 政治の世界を漫画に描くために相当調査・取材された弘兼さんのご意見ですから非常に説得力があります。
さて、次の参議院選挙の投票日、予定では7月11日(日)になっていますね。
中田 7月11日の投票日以前でも投票はできます。正確には選挙が公示された翌日以降であればどの日でも「期日前投票」が可能なんですよ。
弘兼 11日の都合がつかなければ、事前に自分の好きな日に投票ができるということですね。
中田 しかも、最近はどんな理由でも期日前投票が認められるようになっています。以前は、期日前投票をするためには、例えば「海外出張中であるから」などの明確な理由が必要だったのですが、今は法律が変わって、どんな理由でもOK!『その日は映画に行きたいから』という理由で期日前投票をなさってもかまいません。土日が仕事の人は平日に行っていただくなど、各自の御都合にあわせて投票していただけます。
熊谷 弘兼先生は11日に行かれますか?
弘兼 僕は自由業なので、いつでも仕事を抜け出しやすいからなあ(笑)。時間を見つけて行ってきます。
熊谷 投票の手順を確認しておきましょう。投票用紙は2枚あるんですよね?
中田 そうです。1枚目は住んでいる地区の地方選挙区用の投票用紙です。
熊谷さんは東京ですよね?すると東京選挙区で出馬している候補者のなかから、1人選んで、用紙にその候補者の氏名を書き込みます。
2枚目は全国比例区の候補者に投票するための用紙です。記入するのは候補者名でも政党名でもかまいません。
熊谷 よくわかりました。日本をよくするために、7月11日にはぜひ皆さん揃って投票に行っていただきたいと思います。

お二人とも今日はお忙しいところありがとうございました。

vol.3-3 強いニッポンを取り戻すために

test
(ゲスト)
弘兼 憲史さん (漫画家)
中田 宏さん (日本創新党 代表幹事、前横浜市市長)
(聞き手)
熊谷 正寿 (GMOインターネットグループ代表)
 
弘兼 一方、韓国の経済がなぜ強いかというと、官民一体で政策に取り組んでいるからです。例えば『サムスン電子』なんて、もはや韓国の国策企業に近い存在ですよね。今、韓国はシリコンバレーのようなエリアを作っていますが、これも国が箱を作ってそこにサムスンが入る、といった具合に官民一体となってプロジェクトを進めているんです。 それと、法人税の問題があります。日本は現在、住民税を合わせると40%くらいですが、韓国は20数%です。それに韓国はすでに色々な国とFTA(Free Trade Agreement=自由貿易協定)を締結していますよね。関税がかかりませんから、安い韓国製品はどんどん売れて、関税がかかる日本の製品は取り残されていく。つまり政治の力が働かなければ、日本の企業は国際競争力をつけられないということですよ。
熊谷 おっしゃるとおりです!
弘兼 企業が国際競争力をつけることを促進するような政府にならなくちゃいけませんね。
熊谷 聞くところによると韓国のイ・ミョンバク大統領は海外に行くときには、大統領専用機に国内の一般企業の方を一緒にのせて連れて行って、大統領自らが営業をなさるそうです。日本ではなぜこういうことができないんでしょうか?
中田 まず、政治が国としての「意志」を明確に打ち出していないんですよ。
やはり政治には国家戦略が必要です。つまり日本は今後どんな分野でメシを食っていくのかという新しい方向性を定めなくてはいけません。なのに今の政治は『今までのやり方』を守ることに終始してしまっているんです。例えば、今、弘兼さんがおっしゃったFTA、自由貿易協定ですね。日本はこの協定をほとんどの国と結べていません。シンガポールと結んでいるくらいでしょう。では、なぜ結べないのか?というと、それは日本の農業を守るためだということになっています。海外から安い農作物を輸入してしまうと、日本の野菜が売れなくなり農家の皆さんが困る、ということです。もちろん農業はとても大事ですよ。だからこそ、どんどん日本の作物を輸出できるように貿易を自由化して、農業自体を強くしていかなくてはならないんです。基本的に『守ること=他の国のモノが入ってきてほしくない』と言う考え方に偏っていたのが、これまでの日本の貿易政策です。
弘兼 全ての業界がWin-Winってことはなかなかあり得ないんですよ。韓国でもFTAの影響で農業はちょっと大変なんです。でも全体のためには、やらざるを得ない、という強い姿勢で政府が政策を進めています。これが最近韓国が伸びている一つの理由なんですよね。
全てにうまくやろうとすると、鳩山政権のようになって、結局何にも決まらなくなる。「大事を成し遂げるためには、何かが犠牲になるかもしれないけれども、耐えましょう、がんばりましょう」、ときちんと伝えられる政治家に出てきてほしいですね。
中田 国が商品を発注したり、マーケットを開拓したりすることは、ちょっとできないけれども、国の意志がしっかり決まれば、そこに企業にとってのビジネスチャンスが生まれると思うんですよ。例えばライフサイエンス(バイオテクノロジー)の分野。これなんか、国が今後どうやって実用化していくのかという国の方向性をしっかり出して研究費を助成すれば、民間はどんどん参入して、すごく活性化してきますよ。そしたら『僕も科学者になるぞ』と、高校生や大学生がそこを目指して頑張るという良い流れも生まれるでしょう?
弘兼 日本が打ち上げた衛星の「はやぶさ」がついこの間、無事帰ってきたでしょう?あれはアポロ13号に匹敵する、奇跡のような素晴らしい偉業なんですよ。ところが、そのはやぶさの経費さえも、実は民主党の事業仕分けで削られちゃってるんですよね。あんなに夢のある分野まで仕分けされちゃうと、これから科学を目指そうと言う若者も意欲をなくしてしまいますよね。はやぶさに関わらず、いろいろな科学技術振興にかかわる事業を民主党は仕分けの対象にしてしまっています。これは国際競争力を身につけなくてはいけない企業にとって、ものすごいデメリットになるんですよね。この辺を民主党の皆さんには分かってほしいと思いますね。

vol.3-2 横浜市長誕生秘話

test
(ゲスト)
弘兼 憲史さん (漫画家)
中田 宏さん (日本創新党 代表幹事、前横浜市市長)
(聞き手)
熊谷 正寿 (GMOインターネットグループ代表)
弘兼 中田さんがその後、国会議員になられてからもちょくちょく一緒に飲みに行ったりしていましたが、ある時「弘兼さん、横浜市長にならないかという選択肢が出てきたんですが、どうしたらいいでしょうか」って相談にいらっしゃったんですよ。中田さんは当時大きな政党に属していらしたわけではありませんでした。国会は少人数の党ではなかなか意見が通りにくい場所ですが、地方政治の経験は必ずや中田さんにとってプラスになると思いましたから、私は「やってみたら?」とけしかけたんです。ちょっと無責任だったかもしれませんけど(笑)。 でもあの市長選挙は、対立候補がいわゆる「あいのり」のすごく強力な候補でしたから、「やってみたら?なんて言っちゃったけど、中田君、もしかしたら落選するんじゃないかな?」とずいぶん心配しました(笑)。
中田 あの選挙では9分9厘、私が落選すると言われていましたからね。横浜市はそれまで30年間、オール与党で「あいのり」の市長しか出ていなかったんです。
あいのりっていうのは、簡単に言うと複数の党が共通の一人の候補を応援して選挙に出すということです。今で言うと自民党と民主党とかが同じ候補を擁立して市長選挙に出すといような感じですね。当時、横浜市は莫大な財政赤字を抱えていましたけれど、その赤字の理由は、こんなふうにあいのりで選んだ候補が市長になってしまうからなんです。だって複数の党からの要望を全部聞かなきゃいけないわけですから、お金がどんどん出ってあたりまえですよ。それが横浜市の現状でした。私はそこに30年ぶりに誕生した、非あいのりの候補だったんです。その意味であのときの「やってみたら?」という先生の一言から、横浜市の改革はスタートしたとも言えますね。
弘兼 中田さんの就任期間中、横浜市の赤字はかなり減ったんでしょう?
中田 就任当初、横浜市には公式には約2兆5000億円の財政赤字があったんです。これに隠れ借金を含めると赤字は計約6兆2000億円にものぼりました。それを2期8年弱で、1兆円、正確には約9600億円削減しましたので、「1兆円減らした男」とお蔭さまで呼んでいただいています。
弘兼 今、日本には莫大な額の赤字国債があって、なんとか早くこれを減らさなきゃならないんですが、国会議員の経験しかない人って、その方法を知らないんじゃないかと思うんですよ。その点、中田さんのように地方の首長を経験した人は、赤字削減のノウハウをもっている人が多いですよね。だからその人たちが今度は国政に入って、それまでの経験を活かしながら、国の財政再建に取り組んでいくといいんじゃないでしょうか。
中田 国や自治体の借金削減って、基本的に企業経営と同じなんですよ。利益を上げて、一方でコストを見直していくということですから。利益を上げるためにできる工夫はいろいろあります。

例えば、最近バス停がすごくキレイになったと思いませんか?屋根があってガラス張りで、側面に広告がついているような新しいバス停が増えてきていますよね。あれは平成15年に横浜市が最初にはじめたんです。
最初は国土交通省に「ダメだ、ダメだ、道路に広告はダメだ」って、大反対されました。だけどヨーロッパなんて、とっくの昔から当たり前のようにやっているんですよ。それで横浜市がなんとか国交省を説き伏せてスタートしたら、全国に広まっていったんですよね。それまでは1か所につき、約200万円ずつかけて屋根つきのバス停を作っていたのが、タダになりました。だって広告収入が入ってくるわけですから。

こんな具合に発想を変えていくことが、赤字削減への第一歩なんです。なのに国は、いつまでたっても、発想転換ができないんですよね。
弘兼 韓国の経済が今、着実に伸びてきていますけれども、韓国のイ・ミョンバク大統領は財閥系の経営者の方です。韓国の様子を見ていますと、やはり政治にも経営感覚は必要だと思いますねえ。
私は「島耕作」という漫画を描いていまして、主人公の島耕作は今、企業の社長をやっている設定です。そこでもしも島耕作が日本の国会議員だったら何をするだろうかと考えてみました(笑)。島耕作だったらやっぱり、まずは経済政策に取り組むでしょうね。赤字を減らしていくことと、企業支援です。例えば、日本の電機業界はすでに、国際的にみて大変な遅れをとってしまっています。日本人が考えている以上のものすごい遅れですよ。トラック競技でいえば、周回遅れです。マラソンだったら背中が見えないくらい離されているんですよ。

vol.3-1 「加治隆介」誕生秘話

test
(ゲスト)
弘兼 憲史さん (漫画家)
中田 宏さん (日本創新党 代表幹事、前横浜市市長)
(聞き手)
熊谷 正寿 (GMOインターネットグループ代表)
 
熊谷 今日は漫画家の弘兼憲史さんと、日本創新党の中田宏さんをお迎えしています。
弘兼さんには今日、この「弘兼憲史の日本の義」(ランダムハウス)という最近出たばかりの書籍をお持ちいただきました。私も先日拝読いたしましたが、政治の問題を実に分かりやすく解説しておられて、大変素晴らしい内容でした。若い人にもぜひ読んでいただきたいと思います。
ところで、弘兼さんには「加治隆介の議」という政治漫画の名作がありますね。このマンガをバイブルのように愛読している政治家も多いと聞いていますが、弘兼さんが政治をテーマにした作品を描こうと思われた動機はなんだったのでしょうか?
弘兼 僕は1947年生まれ、団塊の世代なんですね。そして大学には1966年に入学して、1970年に卒業した全共闘世代でもあります。ちょうど私が大学に通った4年間は、いわゆる70年安保に向かって、学生たちがアツく政治を語っていた時期なんです。だから多少なりとも私たちの世代の人間というのは、政治に関心があって、飲み屋に行ってもだいたい天下国家論を本気になって論じていました。
僕は漫画家になりましたが、常々、自分の漫画の読者の皆さんが、日本の政治についてどんなふうに考えているんだろう?と興味を持っていました。それで老婆心ながら、今、日本という国は世界からどんなふうに見られているんだろうということを漫画に描いてみようと思ったわけです。もっとも描き始めた当時は僕自身がまだ政治に詳しくなかったので、自分も一緒に学びながら描いたのが「加治隆介の議」です。
もちろん、それまでにも政治漫画があるにはあったのですが、政治家を悪役にして揶揄(やゆ)するような作品がほとんど。本気で政治を考えている若手の政治家を描いた漫画はありませんでした。だったら僕がトライしてみよう!と熱意を持って取り組んだ作品です。
中田 「加治隆介の議」はいつごろ描かれたんですか?
弘兼 1991年スタートで、その後約7年間の連載で描き続けました。
ちょうどバブルがはじけて、日本の経済が冬の時代に入ったころですね。
同時に政治の動きも激しかったころで、例えばニッポン新党が現れたり、細川護煕さんが衆議院議員になってわずか11日目で総理大臣に就任したりと、まさに「何でもアリ」の時代でした。事実は小説より漫画より奇なり、を地で行く時代だったんですよね。だから現実に負けないような面白い漫画を描こうという気持ちがありました。
中田 僕は連載当時から読んでいましたが、政治改革の話とか、現実の政治よりも弘兼さんの漫画の方が一歩先をいっているように感じていました。
弘兼 そうですね。そのころ書いた問題ってほとんどみんな未解決なんですよね(笑)。北朝鮮問題も書いたし、赤字国債問題も機密費の問題も描きました。最近になって自分で読みかえしてみたんですが、まるで今の問題と同じ(笑)。当時の問題がいっこうに解決してないってことですねえ。
熊谷 なぜ、何も解決できないんでしょう?
弘兼 そうですねえ、政治家が本当に国のために活動するのではなく、政治家としての自分の立場とか保身とか自分たちの政党の都合とかを考えて行動してしまうと、なかなか問題を解決することはできないということでしょうね。
熊谷 中田さんも「加治隆介の議」をお読みになったということですが、ぜひご感想をお聞かせ下さい。
中田 「加治隆介の議」は私にとってある意味、バイブルのような作品です。生意気なようですが、僕は加治隆介になったつもりで政治に取り組んでいるんですよ。僕がなんで政治家をやっているかというと、加治と同じように、今の社会をあるべき姿に正したいという気持ちを強くもっているからなんです。
たとえば、加治隆介が利益誘導ではない演説をやったら、農家の人からトマトを投げつけられるっていう印象的なシーンがありましたが、僕はまさにそれを地でやってきたつもりです。「業界の利益ではなくて社会の利益を高めない限りは、経済だってよくならないんですよ」っていう話を実際に毎日話して歩いています。僕は「加治隆介の議のような政治家は本当にいるんだよ」って説明する対象ですね。
弘兼 僕が最初に中田さんにお会いしたのは、この「加治隆介の議」のための取材で、当時参議院議員だった小池百合子さんの事務所に伺った時でした。当時中田さんは、小池さんの秘書をしておられたんですよね。その時に「今度、政治の漫画を描くんですよ。」って中田さんにお話しました。それ以来のお付き合いになりますねえ。

vol.2-5 自分たちの国を守るということ

test
(ゲスト)
櫻井 よしこさん (ジャーナリスト)
中田 宏さん (日本創新党 代表幹事、前横浜市市長)
(聞き手)
熊谷 正寿 (GMOインターネットグループ代表)
   
櫻井 私はいずれこういう状況から脱して、日本が自分の国は自分で守る気概を持った国になってほしいと願っています。だから、男性のみなさんにはご自分の家族を守るような気持ちで、日本を守ってほしい!お願いしますよ!
中田
熊谷
わかりました!(笑)
櫻井 特に中田さんは、これまでいろいろな政治経験を積まれていますから、日本の国防問題について、とりわけ深い思いがおありでしょう?
中田 そうですね、国防の重要性は強く感じています。
普天間の問題って、今回の騒ぎせいで、一部の人には『基地の引っ越し』についての議論だと誤解されていまいましたよね。国外だとか県外だとか引っ越し先の問題だけに焦点が当てられてしまったんです。そうじゃなくて、これは安全保障の議論なんですよ。日本の生命、財産を守るために日米安保条約をしっかりと守っていかなくてはならないと言う議論だったはずです。これは日本にとってだけでなく、アジア全体にとっての大問題ですよ。だって台湾をみてごらんなさい。中国は、「台湾は中国の領土だ」なんて言っているくせに、何千発ものミサイルを台湾に向けてスタンバイしているわけですよ。
櫻井 1400発くらい、配備されていますよ。
中田 その状況の中で台湾がまだ無事なのは、日米安保条約があるからですよ。今の日本の暮らしも日米安保条約があることによって、なりたっているんです。それが大前提で、その上で沖縄の負担をどう考えるのが順当ですよね。
なんで沖縄なのかというと、すぐとなりに中国や北朝鮮と言う日本にとって脅威の国があるし、台湾を始め東南アジアの国々にも近い重要な位置にあるからですよ。
もちろん、どうやって沖縄の皆さんに感謝の気持ちを示すのかとか、国家としてどんな沖縄支援策を考えるかとかいう議論はどんどんすべきです。なのに引っ越しの議論に終始しちゃって、主客転倒の事態を招いてしまいましたね。
櫻井 私は沖縄によく行くんですけれど、沖縄の方々に普天間の問題について意見を聞くと、みなさん、次のようにおっしゃるんです。「基地と言うとすぐに政府はお金をいくらだすとか、便宜を供与するとか保証の話ばかりになる。なぜ沖縄なのかと言う根本的な説明がない」って。安全保障上の理由を真っ向から説明してくれないって。それでは沖縄の人たちも納得できませんよ。なぜ沖縄でなくてはならないのかということを、政治家の方にはもっと堂々と説いてほしいですね。

もう一つすごく興味深い話を、先日、韓国で聞きました。日本人って韓国の人達は日本の軍事的な要素を嫌っていると思い込んでいるでしょう?実は一概にそうともいえないのですよ。一連の普天間問題で日米同盟がゆらいでいるのをみて、韓国の方が「お願いだから日米同盟をしっかりして下さい。早く普天間問題を解決して下さい」っておっしゃるんです。韓国の方々にとっても日米安保条約がきちんと機能しているということは、安全保障の基礎なんですね。

さらに、先日、インドのある戦略家とお話したら、「南アジア・東南アジアの、同じ海域に面する国々にとって、日米安保条約と言うのは共有財産なんだ。これを日本一国の問題だと思わないで下さい。アジアの国々はこの条約を必要としているんです」って言われました。私、すごく驚いちゃいました。

鳩山さんはじめ民主党の皆さんには、国家の役割についての認識がないのが問題です。国家の役割とは、結局、その民族の生き残りを担保することに尽きるんです。生き残りを担保する力と言うのは、大きく分けて2つ。外交力と軍事力です。外交力というのは「武器を使わずに国益をかけて外国と交渉する力。ただし、強い外交力と言うのは必ずや、軍事力に裏打ちされているのです。軍事なき外交は、言葉だけ。誰も耳を傾けません。でも外交なき軍事は暴力だけ。誰にも相手にされません。だから普通のまともな国は外交力と軍事力を実にバランスよく整備しているんです。今の日本には、これが欠けているんですね。
中田 「強くなければ生きられない、優しくなければ生きる資格がない。」ですね。
櫻井 中田さんは今回の参院選に出馬されるということですから、ぜひ力強い日本の未来のために頑張ってください。応援します!